細菌【医師監修】

ニキビができるのは誰にとっても嬉しくないものですが、その原因となる細菌は、みなさんが一度は耳にしたことのある「アクネ菌」という菌です。しかし具体的にどのような菌で、どのような働きをしているのかはご存じない方が多いのではないでしょうか。
ここでは、このニキビができるメカニズムとその原因といわれているアクネ菌について解説していきます。

 

ニキビの原因となる細菌は?対策と治療法を解説

アクネ菌は肌にとっては必要な役割も持っている

ニキビの原因はいくつかの段階を経てなるのですが、その一部にはプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)という、一般的にアクネ菌でおなじみの菌が関係しています。

形は楕円球形で片方の端がぷくっと膨れた形をしていて幅0.5~0.8μm、長さ1~5μmほどの大きさの菌です。元々は健康な誰の肌にもいる常在菌と言われ、我々とともに生きている菌です。

アクネ菌は酸素を好まないので、密閉された空間を好んで増殖する特徴があります。
アクネ菌は、皮脂を餌として増殖しますが、増殖した時に作られる物質が適度な量であれば肌の保湿に重要な物質となり、自然にできる保湿クリームを作ってくれる良い菌なのです。

またアクネ菌は肌を弱酸性に保ってくれ、悪い雑菌が繁殖するのも防いでくれています。その為普通の皮膚状態であれば、アクネ菌は私たちと共生し、大変重要な働きをしてくれています。

ニキビができるメカニズムは?

ニキビのできる原因は毛嚢という毛の根の部分が袋状になっているところに皮脂腺というものがあり、毛嚢の中に皮脂を分泌して毛穴を通して皮膚に皮脂を送りだし、皮膚の乾燥によるダメージを抑えています。

しかし、皮脂が多すぎるとアクネ菌がこの皮脂を餌にして増殖し、皮脂を分解して脂肪酸とグリセリンを作ります。これが皮膚の炎症の元となり赤ニキビとなります。
ちなみに毛嚢の出口が詰まって中でアクネ菌が増殖し、白血球と戦って膿ができている状態を黄ニキビなどと言います。

皮脂が増える原因は

  • ・体質的なもの
  • ・食生活で脂っこいものが多い
  • ・成長期において男性ホルモンが一時的に増加する場合

などに見られます。
このような時期には、放置せずに小まめに洗顔剤で皮脂を落とすことがニキビの予防に繋がります。

先述のように、皮脂やアクネ菌による皮脂の分解産物は皮膚の保湿にも関わっていますので、冬場など乾燥した時期にはしっかり皮脂を洗い流した後に油性でない保湿剤で皮膚を保湿することが大切です。
ファンデーションなどの化粧品は脂分が多いので毛穴を塞ぎ、アクネ菌の増殖を促すので使用を控えたほうが良いでしょう。

皮膚科による治療ではどんな薬が処方される?

洗顔と保湿による治療で改善が見られない場合は皮膚科で薬を処方していただくことをお勧めします。
どうしても皮脂の分泌が過剰で洗顔が追い付かない時は、アクネ菌をお薬によって減らすことが治療となります。

まずは副作用の少ない塗り薬が一般的に用いられます。アクネ菌を殺菌する効果のあるクリンダマイシンリン酸エステルという成分や、ナジフロキサシンといった成分の入った塗り薬が一般的に処方されます。

しかし中等度から重度の場合はこれだけでは治まらず、飲み薬でアクネ菌をやっつけないといけないことがあります。その場合はロキシスロマイシン、レボフロキサシンといったお薬が処方されます。

内服薬は全身に効果を発揮するため、副作用も塗り薬に比べて出やすくなりますので、どちらにするかは有用性を十分に判断いただいたうえで選択していただくことになります。

ただし、腸の中の良い菌なども殺菌してしまうので下痢を起こすこともあり、女性では腟内を弱酸性に保ち雑菌の繁殖を抑えているデーデルライン桿菌という菌もやっつけてしまうので腟カンジダも副作用として出やすいです。

また、他の菌がそれらのお薬に対して耐性化をするということがあり、何度も使っているとお薬が必要なときに効かなくなるという恐れもありますので、安全性の面からは塗り薬のみで抑えられるとよいでしょう。

【医師監修】東京アクネクリニック 朝本院長

まとめ

アクネ菌は単にニキビを作り出す悪ものではなく、肌にとっては必要な役割を果たしていることをご理解いただけたと思います。
ニキビは洗顔で皮脂を落とし毛嚢に脂分を溜めないことが大事で、生活習慣で改善できる疾患の一つになります。皮脂の多い時期は日々予防に心掛け、悪化すると凸凹などの跡を顔に残してしまうので、早めに専門皮膚科で診てもらうこともお勧めいたします。

東京アクネクリニック:何度も繰り返すニキビ、原因は皮脂腺にありました。

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