生活習慣【医師監修】
思春期は、個人差はあるものの誰しもニキビができやすい時期といえます。しかし、大人になるとほとんどできなくなるという人もいれば、ニキビができやすいという人も存在します。 この大人ニキビができやすいという方は、原因としてバランスのとれた食事や睡眠などの生活習慣が大きく関係していることから、まずはご自身の生活を振り返ってみることが大切です。
肌が荒れやすい人は要チェック! ニキビができやすい人の生活習慣とは
見た目でわかる、ニキビの進行具合とは?
ニキビの原因は毛根部を包む毛包が角質の異常などで塞がり、そこに毛包内に存在する皮脂腺から分泌された皮脂が溜まってしまい、いわゆる白ニキビ(面皰)という状態になります。
白ニキビを経て、その皮脂を栄養としているアクネ菌が増殖するとともに脂肪酸などの炎症の元となる物質を産生してしまうことで赤み(いわゆる赤ニキビ)や膿だまり(いわゆる黄ニキビ)ができてしまうことがあります。
そして激しい炎症が治まった後は、皮膚に凸凹としたクレーターのようなニキビ跡がのこってしまうのです。
ニキビは早い段階でのケアが大切!
ニキビは段階を経て悪化し、最もひどくなると皮膚に凸凹の跡を残してしまいますが、早い段階でケアをすれば凹凸を残さずに済ませることが可能です。
しかし、様々な予防をしていてもどうしても男性ホルモン(名前は男性ホルモンでも男女かかわらずに実は分泌されています)の影響などで皮脂が多くなってくる時期はあります。
いわゆる白ニキビ(面皰)と言われる毛穴に皮脂が詰まった状態で早めに皮膚科などに受診し、毛包のつまりを解消する薬を処方してもらうことで、軽い段階から治癒に導くことが可能です。
また赤みがかかった段階では抗生物質の塗り薬、あるいは飲み薬も併用してアクネ菌をやっつけて炎症が早く引くように努めます。一旦強い炎症を起こして膿が溜まると、その後ニキビが潰れた凸凹の皮膚になってしまう場合があり、治療に大変手間がかかります。
まずは正しい洗顔&保湿を!
まず第一に、日常生活でできることは毛包が詰まってしまわないようにこまめに洗顔することです。皮脂はつまりの原因となりますしアクネ菌の栄養になってしまうので、流水だけの洗顔ではなく、皮脂を落とす成分の含まれたクレンジングクリーム洗顔剤や石鹸を用いて洗顔することが大切です。
顔面は皮脂の分泌がとても多い部分ですが、ごしごしと強くこするのはNG。手のひらでよく泡立ててから、たくさん泡で顔を包むようにし、指の腹を使って優しく洗います。
洗顔剤は顔に残らないようにしっかり流水で洗い流しましょう。
また冬場などは冷たい水だと皮脂が硬化してしまい落ちにくくなりますので、ぬるま湯で洗顔したほうが皮脂がしっかりと落ちやすくなります。
洗顔をしっかり行いすぎると皮膚が乾燥してしまい、荒れやすくなるため、油性ではないタイプの保湿剤を洗顔後に用いるとよいでしょう。
冬場は忘れがち? ニキビ予防には紫外線対策も大切!
紫外線は皮膚に有害な作用をもたらし角質の異常を起こすので、毛包から皮脂が出る部分を塞ぐ原因となってしまいます。
また、紫外線は皮脂の過剰分泌の原因にもなりえます。そのために日焼け止めクリームや日傘、紫外線の強い日は外出を控えるなどして紫外線に当たらないようにすることも大切です。
室内にも意外に紫外線は侵入してくることが分かっています。可能ならUVカットのガラスにするなどの対策も有効でしょう。
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医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院 直子医師 -
- 経歴
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2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務
これらの他にも、メイク用品の中には油性の強いものがあるため、できる限り使用を少なくしたり、水性のものに切り替える、必要時以外はなるべくメイクをしっかり落とした状態を保つ、というようなことも、アクネ菌が増殖したり毛包を塞ぐことを予防できます。 食事はニキビを悪化させるという科学的根拠は今のところ不十分なのですが、食べ過ぎや飲みすぎ、脂っこいもの(肉類、チョコレート、ナッツ類、インスタント食品など)を多く食べたときなどにニキビができたことは経験したことがある人も多いと思います。そのためご自身でニキビを誘発しやすい食事内容などが分かっている場合はなるべくそのような食事内容や食事量、飲酒量を避けたほうが良いでしょう。