メイク【医師監修】
女性の場合、お仕事をしていても、していなくても、日々メイクが欠かせないという人がほとんどではないでしょうか。スッピンでは近所にすら行かないという方もいらっしゃいますよね。 それはお肌のコンディションがイマイチの日でも同様のこと。化粧ノリが悪いと、なんとなくテンションも上がりませんが、それでもファンデーションを塗って誤魔化してしまいがちです。 でもそんな不調のお肌にほどこすメイクは、お肌にとってものすごくストレスを与えているのです。
ニキビ肌の時でもできるメイク方法は!?
ニキビのできる原因は?
毛根部を包む毛包という部分には皮脂腺が存在し、皮脂を分泌しています。しかし、角質の異常などで毛包の出口が塞がってしまうことにより、毛包内に皮脂が溜まってしまい、そこに皮脂を栄養分としているアクネ菌が増殖します。
それにより、皮脂の分解産物である脂肪酸など皮膚に刺激を与えてしまう物質を産生してしまい、赤く皮膚が炎症を起こすと、異常に増殖したアクネ菌をやっつけるために白血球が集まり膿ができてしまいます。
膿だまりができて、排膿後にひどい場合は皮膚にクレータのような跡が残ってしまうのがニキビです。
- ・毛包が詰まってしまうこと
- ・皮脂が多い状態
がニキビの悪化要因ですので、メイクにおいては油性の強いものは毛包を塞いでしまったり、アクネ菌の増殖を促してしまう可能性があるので注意が必要です。
ニキビの人はお化粧をしてはダメ?
皮脂が増えるのは男性ホルモンの影響が大きく、また角質層の異常によって毛包が閉じてしまうことが主な原因です。
そのため、メイク自体が禁止というわけではないのですが、刺激のある化粧品によって、既に炎症を起こしてしまっている皮膚にさらにダメージを与える可能性や、ニキビ以外にも皮膚のダメージを与える可能性があるため、なるべく刺激の低い化粧品を使ったほうが良いと言えます。
ニキビでお悩みの人でも使える化粧品とは!?
では、どのような点に注意して化粧品を選べば良いのでしょうか。最適な物として、ノンコメドジェニックの化粧品やハイポコメドジェニックの化粧品というものがあります。
これらは検査機関で実際に被検者に一定の条件でその化粧品を一定期間使用もらい、皮膚科専門医が組織学的にニキビの一番最初の段階である面靤(コメド)というものができにくいものであることを確認した化粧品ということです。これらの製品を用いてメイクをしてもニキビの治療の妨げにはならないため、ニキビ患者がお化粧する場合はこちらを使用すると良いでしょう。
メイク方法もニキビに合わせて!
目元や眉、リップなどにアクセントを入れたメイクの方法で視線をそちらに向けさせることでうまくニキビを目立たなくすることもできます。
また炎症が起きた赤いニキビを目立たなくするには、グリーン系を基調としたファンデーションを用いるのも良いでしょう。メイクをする時もメイクを落とす時も、できるだけ皮膚に刺激のないようにやさしく作業をするようにしましょう。
また、ノンコメドジェニックやハイポコメドジェニック化粧品でも体質的に合わない人がいる可能性は否定できません。使ってみて赤みが出たり荒れる、ニキビが悪化するなどがあれば使用を控えましょう。
最近では角質の保湿機能を保っているセラミドというものを守りながら、毛穴の汚れや皮脂をしっかり落とす皮脂トラブルケアの洗顔剤や皮脂トラブルをケアするための化粧水、過剰な皮脂によるトラブルを防ぎながらかつセラミドの働きを守り紫外線をカットする日焼け止めクリームなど、お肌のことを真剣に考えた化粧関連の商品も出てきています。
昔は油分が多くニキビには化粧は教科書的にダメとされていましたが研究が進みニキビのある方でも化粧を楽しむことが出来るようになっています。
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医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院 直子医師 -
- 経歴
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2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務
炎症が出てしまってからはメイクによるトラブルも増える可能性があります。 できる限り、毎日少なくとも2回程度は皮脂落としのクレンジング剤などを用いた洗顔で皮脂を落として予防に心掛け、もしニキビになってしまってもコメドというもっとも初期の白く皮脂が溜まっただけの炎症を起こしていない段階で皮膚科での治療を開始しておくことがメイクを楽しみながらニキビと付き合っていく方法です。