かゆいニキビの原因とは【医師監修】やってはいけないこと・対処法などを徹底解説!

R.Sさん(30代 女性)

ニキビは症状によって実は非常に多くの種類分けがされていて、それぞれの症状ごとに原因や対策、治療法が異なります。

今回はR.Sさんからいただいた、かゆみを伴うニキビの原因とその対処法、やっては行けないことについて具体例を挙げながらご紹介していきます。

かゆくてつい触ったり掻いたりしてしまうニキビにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

Contents

    ニキビのメカニズムをおさらい

    ニキビは、毛穴に余分な皮脂や、剥がれ落ちた角質などの老廃物や空気中の細かい塵やホコリなどが詰まり、そこにアクネ菌と呼ばれる菌が繁殖することで起こります。

    初期のうちは「白ニキビ」と呼ばれる炎症や痛みなどを伴わないニキビであることが多いのですが、しばらく経つと炎症を起こしたり、化膿したりして発赤や腫れ、痛みなどを伴うニキビになることがあります。 これがいわゆる「赤ニキビ」をはじめとする痛みを伴うニキビです。

    かゆいニキビができる原因とは?

    かゆいニキビができてしまう原因をご紹介します。

    日々の生活習慣を改善することで解決可能なものや
    専門機関による治療が必要なものまで様々なタイプがありますので、ご自分にあった原因を確認しましょう。

    1:乾燥

    皆さんも経験があるかと思いますが、冬など湿度が極端に低下するとお肌がかゆくなったり、酷くなると角質がまるで「ふけ」のように剥がれ落ちたことはありませんか?

    かゆいニキビもあの現象と同じように、肌の水分バランスが崩れた際に発生します。

    これは乾燥を守るために肌の内部から過剰に分泌された皮脂が詰まり発生したニキビと、
    肌表面の乾燥によってかゆみの原因になるヒスタミンの分泌が同時に起こることで発生します。

    2:炎症

    ニキビが進行してきて、炎症を起こした場合にも肌の内部では「ヒスタミン」や「サブスタンスP」などのかゆみ成分が分泌されてかゆみが発生します。

    比較的軽度な炎症性ニキビだった場合は、生活習慣の改善などのセルフケアで改善する事もありますが、
    炎症性ニキビが進行していた場合、かゆみ以外にも他の症状を併発している可能性があります。

    ニキビの炎症によって肌にかゆみができた場合は、安易にかゆみ止めや内服薬を使用せず、まずは専門機関で症状の把握と治療法・対策を確認することをおすすめします。

    3:顔ダニ

    顔ダニとは、大きさ0.1mm~0.5mmほどの非常に小さい、ほ乳類の皮膚に生息しているダニの1種です。

    人間の肌にはほぼ100%、顔ダニが存在していて
    名前から悪いイメージがついてしまいがちですが
    適度な生息量であれば、分泌された余分な皮脂を食べて肌を酸性に保ってくれるので、肌を刺激から守り肌トラブルを避ける効果があります。

    ですが、顔ダニが過剰に増殖すると皮脂バランスが崩れて
    「毛包虫性ざ瘡」へと繫がり、かゆみや炎症が起こることがあります。

    ニキビと症状は似ていますが、発生源が異なっているため、治療法や気を付けるポイントが変わってきます。

    4:ニキビ以外のトラブル

    先ほどご紹介した顔ダ二のように、ニキビ以外の原因で肌にかゆみが起こる場合があります。
    ニキビ以外の肌トラブルの場合、肌のバリア機能が低下した事で肌の外部や内部からの刺激に対応できずにかゆみを伴う症状を発症してしまいます。

    肌のバリア機能が低下する原因は、乾燥や花粉、衣類摩擦による刺激などの外的要因から、ホルモンバランスやストレス、睡眠不足や加齢などの内的要因まで
    様々なケースが考えられます。

    ニキビ以外で肌にかゆみが発生した場合には、思い当たる原因を確認して
    自分で改善できる事は行い、難しいものについては専門機関で医師のアドバイスをもらいましょう。

    かゆみを伴う肌トラブルは放置しても改善することは少なく、かえって悪化してしまうため
    早めに対応することが大切です。

    また、ニキビができた部分の毛穴の中に雑菌が多く入っている場合も、特にかゆみが強くなる場合があると考えられています。

    ニキビがかゆい時にやってはいけないこととは?

    かゆみを伴うニキビは本当につらくて、耐え難いと思います。ですがニキビを掻きむしる事は、対処法として最もNGな行動です。
    ニキビを掻くことで、患部に雑菌が入ったり肌に傷がつき、完治が困難な凹みや赤みを伴うニキビ跡に繋がってしまう可能性が高いためです。
    かゆいニキビができたら、まずは我慢して下記の対処法を試してみてください。

    かゆいニキビの対処法

    ここではかゆいニキビが発生した時の対処法をご紹介します。
    症状や肌質によって個人差はありますが、誰でも実施できるものを中心に
    かゆみを軽減する方法をお伝えしますので参考にしてみてください。

    1:保湿をする

    肌がかゆくなる主な原因は「肌の乾燥」です。
    対処法として、肌にたっぷりと水分を与えてあげましょう。

    洗顔後に化粧水だけ使用している人は、ぜひ乳液やクリームも使用してください。
    化粧水だけの場合、肌の表面から蒸発して。肌の水分量は時間の経過と共に減少していきます。
    化粧水を使用した後に乳液やクリームを使用することで
    毛穴に蓋をして、多くの水分を肌に閉じ込めておくことができます。

    メイクをする方は毛穴を詰まらせないように
    帰宅後はメイク落としと洗顔を行い、化粧水、美容液、乳液、クリームでしっかりと保湿しましょう。

    肌の保湿は、かゆみを抑えるだけではなく、
    皮脂の分泌量を正常に保ちニキビができにくい肌に繋がる効果が期待できます。

    2:冷やす

    掻いてしまうほど、肌のかゆみが悪化してきた場合は、患部を冷やしましょう。
    皮膚の温度を下げることで、神経を鎮静化し、「ヒスタミン」などかゆみを発生させる成分の分泌量を抑える効果が期待できます。

    患部を冷やす際には、保冷剤や氷をタオルに包んで優しく当てて
    かゆみが引いていくのを待ちましょう。
    我慢できずに掻いてしまうと、雑菌が侵入したり肌を傷つけることがあるため
    爪を立てて掻く以外にも当てたタオルでこする事も控えるとなお良いです。

    3:スキンケアアイテムを見直す

    かゆいニキビができた際にはスキンケアアイテムを見直してください。
    特に化粧品等を変えたタイミングや季節の変わり目でかゆいニキビができた場合は注意が必要です。

    化粧品が原因の場合は、「接触性皮膚炎」の可能性が考えられ
    放置するとかゆみが悪化したり、肌にダメージが残ってシミや色素沈着などを引き起こす可能性があります。

    新しいスキンケアアイテムを試す際には、必ずパッチテストで肌の反応を確認してから使い、違和感を感じたらすぐに使用を一時的に止めてみてください。

    4:市販薬を使う

    通常のニキビができた時と同様、軽度の症状であれば市販薬で改善することがあります。かゆいニキビができた原因が栄養素の偏りであれば、栄養素を補うためのサプリメントで補填し、炎症性のニキビでは
    殺菌作用のあるもの、膿が出ている状態なら抗生物質を配合したものなど
    症状によって使い分けることをおすすめします。

    市販薬は症状別に種類が膨大にありますので
    ご自身にあったものを選ぶためにも一度専門機関でカウンセリングを受けてみると良いでしょう。

    5:皮膚科で治療する

    最も堅実な方法がこちらです。専門機関で問診、カウンセリングを受けて
    自分の症状を確認したのち、専門機関で扱っている治療を受ける、もしくは処方される内服薬や外用薬を用いて治療します。

    通常のニキビでれば、市販薬やセルフケアでは対応できない重度な症状でも
    「プラズマシャワー」 「IPL光治療」など
    専用機器を用いて改善を図る事ができます。

    治療を行わなくてもカウンセリングで自分の症状を把握したり、
    おすすめの市販薬を聞いたりしてもいいかもしれません。

    6:生活習慣を見直す

    今すぐに始められる対策がこちらです。かゆいニキビがまだ初期で軽症の場合や
    栄養不足、乾燥などによるものだった場合、生活習慣を見直すことで
    ある程度改善する可能性があります。

    • ・十分な保湿
    • ・バランスの取れた食事
    • ・十分な睡眠時間の確保

    など意識して、体の中からもニキビを対策しましょう。

    まとめ

    今回はかゆみを伴うニキビができた時の原因とその対処法についてご紹介しました。人によって重度や原因に個人差はありますが、かゆいニキビはとてもストレスに感じる方が多く、
    掻きむしってしまいたくなるかもしれません。ですが、大切な肌にダメージを残さないためにも掻いたりはせずに適切な対処法を見に付けましょう。

    ご自分の症状や適切な対処法が分からないという方は
    専門機関のカウンセリングを受けてみてください。

    根本的な治療はニキビを治すこと!

    もちろん、かゆみ対策と同時に、ニキビそのものをできるだけ早く治すためのケアも重要になってきます。

    • ・皮脂を取りすぎない
    • ・優しい洗浄剤を用いた洗顔
    • ・十分な保湿
    • ・バランスの取れた食生活
    • ・十分な睡眠時間の確保

    などを常に意識し、身体の中からも外からもニキビを退治できるようにしましょう。

    また、よく言われるようにストレスもホルモン状態を変えたり、血行を低下させたりしてニキビができやすく、治りにくくさせてしまうものです。 ご自身をいたわって、ストレス対策も適宜行うことが重要と言えるでしょう。

    ニキビの種類別原因と治し方はこちら:自分のニキビを知ろう【医師監修】

    医師監修
    オラクル美容皮膚科東京新宿院  直子医師
    経歴
    2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
    2012年4月 北里大学病院 勤務
    その後、都内クリニックで研鑽を積む
    2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
    2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務

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