腕のニキビの原因と対策【医師監修】
腕にもニキビができるのをご存じでしょうか?大抵二の腕などにできることが多いのですが、特に夏場などでは露出する部位になりますので、できれば避けたいですよね。また、普段あまり意識していないため、気づいたら大きなニキビになっていることも。 腕のニキビの原因を把握して、そこに気を付けて対策を行うことで、腕のニキビを撃退しましょう。

腕にできた気になるニキビ。腕のニキビの原因と治療法
ニキビができる理由とは?

そもそもニキビというのは、皮膚の表面にある毛根が皮脂で詰まってしまうことで発生します。皮脂は皮脂腺から分泌されるのですが、肌がダメージを受けたり乾燥していたりすると、肌を守るために皮脂が通常より多く分泌されます。また、生理周期では生理前の時期に起こりやすいと考えられています。
初めは白いニキビですが、そこにアクネ菌が繁殖すると、赤くはれたニキビや黄色い膿を持ったニキビとなります。ひどくなると、ニキビが治るときに凸凹の跡を残してしまいます。
腕のニキビの原因は?
腕は、石鹸の流し忘れや紫外線、着こみすぎによる蒸れなどによる皮膚へのダメージが起きやすい部位です。その皮膚へのダメージが刺激となって、皮脂の分泌が増えたり、菌の増殖が盛んになったりしてニキビができやすくなります。
また、乾燥肌の方は、乾燥による肌のバリア機能の低下や新陳代謝の低下によりニキビができることもしばしばみられますし、ストレスや睡眠不足、ビタミン・ミネラル不足なども新陳代謝を低下させ、毛根が詰まって、ニキビを引き起こす原因となります。

自分でできるケア・予防
まず、肌へのダメージ、乾燥を防ぎましょう。ニキビは皮脂の詰まりにより起こっていると聞くと、一生懸命洗いたくなるところですが、洗いすぎは必要な皮脂まで落としてしまい、肌の乾燥とダメージにつながってしまい逆効果です。
入浴時などに、ぬるめのお湯で優しく洗うように心がけましょう。そして入浴後はタオルで「拭く」のではなく、軽く「押し当てる」ようにして水気を取りましょう。その後、ローションやベビーオイルなどの保湿剤を使用して、乾燥を防ぎ、肌への傷やダメージを起こしにくくすることも大切です。
洗った後は、薬を塗る時以外は極力触らないようにしましょう。
薬による治療法は?
薬局でも保湿剤や新陳代謝を高める作用のある薬が市販されています。ニキビ用の化粧水を部分的に使うことも有効です。一部の美白乳液やピーリング作用のある洗顔料などは肌へのダメージとなりますので、ニキビができているときは避けるようにしてください。
医師が処方する薬としては、アクネ菌に対する対策としての抗生物質、皮膚の乾燥を防ぎバリア機能を高める保湿剤などの他、皮膚の新陳代謝を高めることで毛穴が詰まるのを防ぐアダパレン(ディフェリンゲル)の外用薬や、殺菌作用と毛穴を開く両方の作用がある過酸化ベンゾイルの塗り薬があります。
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医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院直子医師
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- 経歴
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2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務

腕のニキビはあまり気付きにくいので、気づいた時には既に大きくなっていることも間々あります。優しく洗う、洗いすぎない、保湿剤や乳液などを用いる、などの点に気を付けて肌を正常に保つ努力をすることで、皮膚へのダメージを抑えましょう。 赤くなったり痛みを伴ったりした場合には、医療機関を受診して専門の治療をご検討ください。