おでこのニキビの原因と対策【医師監修】
おでこにニキビができると、髪の毛がかかる場所でもあるため、なかなか治りにくいものですよね。実は、その他にもおでこ特有のニキビになりやすい原因があるのです。 原因を把握して、そこに気を付けて対策を行うことで、おでこのニキビにならないようにしましょう。また、なってしまった方はどうすればいいのかについても解説します。

おでこのニキビの原因と治療法
ニキビができる原因は乾燥&過剰な皮脂!

ニキビというと青年時代に多い印象がありますが、大人になってもニキビが出やすい人もいます。
そもそもニキビは毛根が皮脂で詰まってしまうことで起こります。通常毛が生えていないようなおでこでも毛根はあるのです。そして、その毛根の脇には皮膚の乾燥を防ぐために皮脂を分泌する皮脂腺という器官があります。
皮脂腺は肌がダメージを受けたり乾燥したりしていると、肌を守るために皮脂が通常より多く分泌されます。そしてこの過剰な皮脂や、きれいに洗わないことで汚れと一緒になって詰まってしまうことが、ニキビの大元の原因になります。
そこに、アクネ菌と呼ばれる菌が毛穴の中で繁殖すると炎症が起こり、赤くはれたニキビとなります。この炎症が進むと、毛穴の周囲に膿がたまり、周囲の皮膚を破壊して膨らんだのち破裂します。ここまで来ると、ニキビが治ってもクレーターのような痕を残してしまいます。
おでこは特にニキビができやすい?おでこニキビの原因は?
おでこはご存知のとおり、通常よりも皮脂が多く出やすいTゾーンに当たります。また、紫外線などを直接受けやすいところでもあり、皮膚へのダメージが刺激となって、皮脂がさらに多く出ることにつながります。
もちろん、肌を清潔に保つことも大事ですが、皮膚が乾燥すると体の防御反応としてより多く皮脂を出そうとしてしまいますので、おでこの洗いすぎには気を付けましょう。
その他にも、洗顔の後に洗顔料をきれいに洗い流せていなかったり、頭を洗った後にシャンプーやトリートメントがついたままになってしまうといったことも、おでこのニキビの原因となりますので注意が必要です。
洗顔は優しく&保湿を忘れず!すぐにできる簡単ケア!

まず、肌へのダメージ、乾燥を防いで皮脂腺への刺激を減らしましょう。
皮脂を気にして洗顔をしすぎてしまうと、肌へのダメージを増してしまい、さらに皮脂を出す刺激となってしまうため逆効果です。優しく泡立てた石鹸で1日2回の洗顔が推奨されています。
また、化粧水や乳液などを洗顔後に使用し保湿に努めることで、肌が正常化し、皮脂の分泌が減ることが期待できます。次に、毛穴をふさぐ原因となる新陳代謝の低下を避けましょう。このためには、睡眠不足を避ける、リラックス時間を作ることが大変有効です。
薬は皮膚科で処方してもらったほうがいい!?
医師が処方する薬としては、抗生物質と保湿剤、漢方薬などの他、近年新たに2種類の薬が保険で使えるようになりました。
1つはビタミンAの外用薬で、皮膚の新陳代謝を高めることで毛穴が詰まるのを防ぐものです。最初の数週間ヒリヒリ感や赤みを感じる方が多くみられますが、徐々に改善することが多いです。ただ、この薬はアクネ菌を殺す作用はありませんので、感染を伴っている場合には抗菌薬(飲み薬・塗り薬)が併用されることが多いです。
もう1種類は、過酸化ベンゾイルの塗り薬で、殺菌作用と毛穴を開く両方の作用があります。こちらも夜寝る前に洗顔後に用い、頻度は少なくなりますがヒリヒリ感などの副作用が見られる方がいらっしゃいます。
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医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院直子医師
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- 経歴
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2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務

おでこは元々皮脂が多く、色々な刺激を受けやすいのでニキビができやすい部位です。まずは自分でできるケアを試してみましょう。 もし赤くなったり痛みを伴うニキビになってしまうようでしたら、繰り返したり、大きなニキビとなって跡を残してしまう前に医療機関を受診して投薬などの治療をご検討ください。