紫ニキビの原因と対策【医師監修】
ニキビの状態の1つである「紫ニキビ」をご存じですか?
紫ニキビとはニキビの中で最も悪化した状態のもので、患部に血や老廃物がたまってしまって赤黒く、あるいは紫に腫れてしまったものをいいます。
ここでは、紫ニキビの原因やケアの方法、皮膚科での治療についてご紹介していきます。

見るからに痛そう…?紫ニキビの原因と治療法!
皮膚だけの問題ではない?紫ニキビが出来てしまう原因

紫ニキビは、毛穴のなかで炎症を起こした「赤ニキビ」が更に悪化した状態です。結節性ニキビや嚢腫(のうしゅ)とも呼ばれ、固くごわついていたり、触れるとゴリゴリと芯を感じたりするのが特徴です。一般的には痛みやかゆみはないといわれています。
皮膚が炎症を起こすと、自分自身の免疫が皮膚を攻撃し始めます。すると更に炎症が起こり、それにより免疫が皮膚を攻撃するという悪循環が起こります。これが、紫ニキビの状態です。
紫ニキビができる人に多いのは、皮脂の分泌が多めのタイプだといわれています。皮脂が多いと赤ニキビができやすく、できた赤ニキビを無治療で放置することで、紫ニキビへとステージが進んでしまうのです。
心身のコンディションに目を向けてみる必要があるかも…
ニキビが、紫ニキビの状態にまで重症化してしまうのには、もしかすると皮膚の表面だけでなく身体の内部にも原因があるかもしれません。
例えば、
- ・ホルモンバランスの乱れ
- ・血行が滞っている
- ・生理の乱れ
- ・婦人科系の疾患が隠れている
などの場合にも、紫ニキビはみられることがあるといわれています。
そのため、紫ニキビがいくつもできた場合には、自分自身の身体のコンディションを、改めてチェックしてみるとよいでしょう。また、精神的なストレスもニキビを引き起こす原因となっていることがあるため、メンタル面や生活習慣などにも目を向けるべきタイミングともいえます。
傷痕が残りやすい?紫ニキビになってしまったら
炎症が毛穴だけにとどまらずに毛穴の周囲にまでダメージが広がってしまい、内部に血や膿が溜まった紫ニキビ。ここまで症状が悪化してしまうと、洗顔などの日常的なセルフケアでは、根治はおろか、改善することも難しくなってしまいます。そのため、潰してしまうのがNGなのはもちろん、自己流のケアを続けて長引かせるのも得策ではありません。出来るだけ早く皮膚科を受診して専門的な治療を受けることが大切です。
また、紫ニキビにまで進んだニキビは、専門的な治療によって治癒したとしても、目立つ傷痕やクレーターのように抉れたニキビ跡が残ってしまうことも少なくありません。もし跡になってしまった場合は、治療が別途必要になるケースも多くあります。
紫ニキビで病院に行くと、どんな治療をしてもらえるの?
紫ニキビは真皮まで達した深いニキビなので、一刻も早く改善させこれ以上広げないことを主眼に治療が行われます。治療には、患部を切開して膿や血などを出す方法が選択されることがあるほか、漢方薬の内服や、外用薬、注射などが症状改善のために行われることもあります。
とはいえ、皮膚に傷や目立つニキビ跡が残る可能性があるため、自分でニキビに傷をつける、インターネットなどで調べて自己流で市販の漢方薬を試すといったことは絶対に避けましょう。
またレーザー治療やLED光治療などで肌状態の改善を目指したりすることもあります。まずは将来の大切なお肌のために専門家の意見を聞き、医療と自分でできるケアをうまく組み合わせて総合的に治療していく必要があります。ニキビ治療とニキビ跡の治療を同時に行えるところが好ましいでしょう。
紫ニキビが出来たら自分で出来るケアは?
ニキビが悪化し紫ニキビになってしまったら、既に単なる「ニキビ」というよりは、重い皮膚の病気と捉えたほうがよいでしょう。まずは、専門である皮膚科を受診し、治療を受けることを大前提に考える必要があります。
自分自身で日常的にできるケアとしては、生活習慣や食生活を見直して、肌や心身の状態を健やかに保てる環境づくりが中心となるでしょう。
- ・早寝早起きを心がけ、正しい生活リズムを取り戻す。
- ・不足しがちな野菜や果物を多く取り入れ、バランスの取れた食事を心がける。
などの些細なことも、肌の全体的な状態を改善させるために自分でできる大切なケアです。
また、すぐに医療機関にかかれない場合には、肌に優しい洗顔料でそっと洗うことで清潔を保ち、傷をつけないように注意しましょう。

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【医師監修】東京アクネクリニック 院長

ニキビの中でも深刻な状況だといえる「紫ニキビ」。症状が進み、跡が残る危険性も非常に高い状態です。自分自身でなんとか治そうとする段階ではないといえます。肌状態を悪化させない生活を心がけながら、早めに皮膚科を受診して、ニキビ治療とニキビ跡治療の相談ができる専門医による治療でしっかりと根治させることが大切です。
東京アクネクリニックは、ニキビ美容皮膚科として
新宿、横浜、名古屋に開院しています。
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