漢方薬でニキビを治す【医師監修】

更新日:2016年3月7日

今までは病気にかかるとまず病院へ行き、痛みがあれば鎮痛剤、血圧が高ければ降圧剤と、いわばピンポイントで症状を治療する医学が盛んでした。しかし最近では今までよりも、体質改善に重きを置いた治療、特に漢方薬に注目が集まっています。この漢方薬は、ニキビにも有効だと言われているのをご存知でしょうか。 ここでは、漢方薬によるニキビ治療について説明します。

全身の体質改善にも!? 漢方薬によるニキビ治療とは

漢方薬ってどんなもの?

そもそも、漢方薬とはどんなもので、西洋医学の薬(「西洋薬」といいます)とはどのような違いがあるのでしょうか。西洋薬は化学的に合成され、ピンポイントで効く成分を中心に作られています。
一方、漢方薬は各種生薬を組み合わせて効果ある配合を作り出した、歴史の長い薬です。

漢方薬は、体の一部分や具合の悪い部分だけを治療するものではなく「全身の体質を改善していくことで、局所の状態も治す」という考えのもとで使うものです。そのため、本来持っている自分の体質を知り、免疫力を高めたり、身体のアンバランスを調整したりすることによって、治療を進めていくことが大切です。

よく「風邪にはこの漢方薬、生理痛にはこの漢方薬」などと説明されることがありますが、これが漢方薬の特徴に沿った効果的な使用方法とは言えません。出ている症状が風邪でも生理痛でも、まずは患者の体質を把握して、そのタイプに合った漢方薬を選択することが大切だと考えられています。これはもちろん、ニキビ治療の漢方薬についても同じことが言えます。

ニキビに向きの漢方薬にはどんなものがあるの?

ニキビに使われる漢方薬としては

  • ・荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
  • ・清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
  • ・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
  • ・桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

これらがよく用いられているようです。

医療機関の処方箋がなくとも、漢方薬局などでも販売されていることがあります。

漢方薬でニキビを治療するメリットって何?

種類や使用法にもよりますが、漢方薬でニキビを治療するメリットとしては、副作用が西洋薬に比べて起こりにくくマイルドであるという点が挙げられるのではないでしょうか(ただし、その分、治療に時間がかかるということでもあります)。
また必ずしも病院で診察を受け、処方箋をもらい、薬を受け取る…という手間が必要なわけではなく、漢方薬局や、場合によってはドラッグストアなどでも手に入るという手軽さも挙げられるでしょう。

特に、平日の日中に仕事でなかなか通院のための時間が取れないという方も、漢方薬局で入手できるのであれば、お昼休みに行くこともできるし、週末に営業している薬局もあるので、入手しやすいのではないでしょうか。

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漢方薬でニキビを治療するデメリットはどんなこと?

デメリットというほどではありませんが、先に述べたように漢方薬は、十分な効果を上げるためには一人一人の体質を分析したうえで適切な薬を選択することが大切です。

ですからニキビ治療に使われることのある漢方薬だからという理由で服用してしまうと、逆効果になる可能性もあります。つまり漢方薬で難しいのは「的確な薬の選択が難しい」という点です。また「体質を改善する治療」という特性から、即効性がみられる場合もありますが、通常は効果を判断するのが月単位になることも多く「すぐ改善したい」という方には向かないのかもしれません。

医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院  直子医師
経歴
2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務

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